「辛い」と感じる主な理由

高齢化社会となった日本にとって、介護の仕事はなくてはならないものだと考えられています。また、人の役に立つ仕事なので、やりがいを感じられるとも言われています。しかし、残念ながら介護の仕事をネガティブに捉えている人は多いようです。では、介護の仕事をネガティブに捉えてしまう理由はなんなのでしょうか?

まず挙げられるのが、身体的な辛さです。介護の仕事は高齢者の日常生活のサポートがメインとなりますが、高齢者の身体状況によっては、身体を支えたり、抱きかかえるように車椅子に移乗させたりしなければならないことも多く、介護をする側にとっては大きな負担となっています。また、高齢者の中には入浴や排せつなどの手助けを必要としている人もいます。そのため、濡れたり、汚れたりする仕事もしなければなりません。しかも、高齢者の中には、介護を拒否するような言動をする人もいて、暴言を吐かれたり、暴力をふるわれることもあるそうです。このように、自分たちが行っていることに対して高齢者や家族が理解してくれないことや、介護の仕事内容が精神的にきついという面が、辛さにつながっている人はかなりいるようです。

さらに、これらのことに加えて、介護の仕事は苦労が多いわりには、給与に頑張りが反映されないという点も問題になっています。このことは、国も対策を講じようとしていますが、なかなか簡単にはいかないようです。介護職の基本給は、ほかの業種と比較しても決して高いものではないため、収入増を目指そうとすれば、各自が資格取得をして、資格手当や夜勤手当が高い職場を選ぶなどの対策をする以外、今は打つ手がなさそうです。